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くうたさん研究資料その10
くうたさん研究資料(戦術総括編)です
戦術総括
くうたさんの研究資料も本当の最終回です。
最後にくうたさんの牌譜を全て見て感じた戦術についてまとめて終わりにしたいと思います。
以前にも書いているので、やや蛇足感がありますが・・・
今回は細かい戦術ではなく、「攻撃・守備・回し打ち」についての大局的な戦術について補足的に書いておきたいと思います。
攻撃
くうたさんの全ての牌譜を見て気付いた点ですが、「リターンがある場合には大きなリスクも背負う豪胆な攻め」をしています。
この「リターン」とは、打点のことではなく「トップを取るためのリターン」のことで、ラス落ちのリスクを負ってでもトップを取るリターンを追及するという考えです。
天鳳四麻を経験して、点数状況判断やリスク管理をシビアに考えて来た人には、ここまでリターンのみを追及した攻撃的な打ち方はできないんじゃないかと思います。
天鳳三麻の場合は、リターンを追及し続けることで好調時に勝ちを積み重ねるのが重要なのかもしれません。
しかし、両面待ちでリーチしても全然ツモれずに、追っ掛けられて一発で放銃して「つか~ん(´・ω・`)」とか言ってる人とか、オーラスにトップを狙って欲を出したら、ラス目の高い手に刺さって「しまった・・・警戒が甘かった(´・ω・`)」とか言ってる普通の人には、同じように打ってもラス率が跳ね上がるだけじゃないかとさえ思います。
こんな状況でアンカンなんかしたら、普通の人は三倍満をアガるどころか、親倍に放銃してしまうでしょう・・・。
くうたさんの牌譜では、「この状況にそんな待ちで突っ込むのか」という局面をよく見掛けますが、愚形リーチの和了率などからも分かるように、くうたさんのような勝負強さがあってこその戦術と言えるかもしれません。
上記の場面は東場での攻撃の話ですが、オーラスに近付くにつれてラス落ちのリスクとトップ取りのリターンを問われる状況が多くなり、そういう状況でこそリターンを追及したくうたさんの攻撃の真価が発揮されています。
この考え方は、2着でもレートが下がってしまいトップ以外は許されないという過酷な状況の中で磨かれていったように思います。
守備
くうたさんの守備の特徴としては、相手に有利な戦いをさせない繊細さや高打点テンパイ気配に対する敏感さなどがあります。
役牌の絞りや染め手に1・9を切らない対応、超速の引きなどがこれに当たります。
(個人的にはこの守備の判断が独特で見ていて飽きないので、くうたさんの牌譜をずっと見ていた気がします。)
これだけ繊細な守備をしていても決して放銃率は低くないので、いかに攻撃面でリスクを負っているかが分かります。
攻撃力の高い人は守備が甘い人が多いですが、くうたさんは完全に攻撃と守備の鬼が同化していると言えるでしょう。
くうたさんのトップ率が高い理由に、トップへのリターンを期待した守備というのもあると思います。
この状況で、くうたさんは北を抜かずに
9s
切りで守備に回って流し満貫を狙いに行っています。
このようにダンラスの親番をアガって流しに行かず、ダントツトップ目がラス目に振り込んだり、ラス目と戦ってくれることを期待して守備に徹することがよくあります。
これはリスクを負った守備で、ラス目の親がツモアガリで2着に迫って来ることも何度かありました。
普通の天鳳の感覚だと、ラス目の親は何があるか分からないのでさっさと流してしまいたいと考えるところですが、こういうところを見てもトップを取るためのリターンを追及する考えが、守備の面でも普通の人と少し違うのかなと思います。
回し打ち
くうたさんは回し打ちのレベル(後手を踏んだ時の対応)の使い分けが非常に繊細で的確です。
具体的に回し打ちのレベルには以下のようなものがあります。
(くうたさんの中ではもっと細分化されてそうですが・・・)
・全面撤退(他家警戒)
他家にも危険な現物から抜いて完全に撤退する
形を残したり復活は考えない
・丁寧
丁寧に現物を抜いて守備に回る
一応、形を残せるなら残し、復活しやすい牌から抜いて行く
・中途半端
押し返しを見る価値のある手牌(状況)であり、マンズと字牌、状況によってはスジまでは押す
・やや押し
押し返しを見る価値がかなりある手牌(状況)であり、端牌・ワンチャンス等ムスジ2枚程度まで押す
・読み
相手の手役を読んで待ちを絞ったり、待ちそのものを限定的に読んで押す
・無視
終盤までほとんどゼンツ
回し打ちのレベルはこんな感じです。
地味ですが、「丁寧」と「中途半端」の境界の判断が一番出現率が高く、判断も難しいところだと思います。
(ちなみに、くうたさんはこの判断が鳳凰卓の普通の人より一段階くらい守備的だと思います。)
くうたさんは攻撃と守備の鬼が同化しているうえ、その中間に位置する回し打ちを高いレベルで使いこなしています。
以前に戦術の基本軸がブレないと書いた部分で、長いスパンでこれらの判断の使い分けを徹底して実践しています。
(普通はメンタルに左右されて、攻撃的になったり守備的になったりでかなりブレそうですが・・・)
この部分に注目してくうたさんの牌譜を見るだけでも、レベルアップが図れるんじゃないでしょうか。
ちなみに牌譜を全て見終わりましたが、以前にも書いた通り、くうたさんの最大の武器は「高い集中力」であると思います。
ドラの見落としとか、致命的な牌理ミスとか、ミスをしないことを長期スパンで実践するのは、戦術以上に重要ですがとてもとても難しいことです。
最後に
最後に、くうたさんの牌譜で面白かったものや印象に残ったものを載せておきます。
http://tenhou.net/0/?log=2011113010gm-00b9-0000-c306fd92
オーラス奇跡のラス回避。4sポンの判断が凄い。
http://tenhou.net/0/?log=2011073120gm-00b9-0000-54a4fe74
西3局で全員が32500以上という超接戦。
http://tenhou.net/0/?log=2011060423gm-00b9-0000-7c6451c1
引けば当たり牌、リーチすれば即ツモられ・・・そんな状態からの復活。
http://tenhou.net/0/?log=2011041710gm-00b9-0000-ac6b54c4
ギリギリの状況が続く中、最善の選択を続けて行く・・・。
http://tenhou.net/0/?log=2011031600gm-00b9-0000-dd90286b
天鳳位対決。オーラスのくうたさんの手は非常に悩ましかった。
http://tenhou.net/0/?log=2011022700gm-00b9-0000-94f00b18
さすがにこれはラス回避は無理でしょう・・・。
http://tenhou.net/0/?log=2011012323gm-00b9-0000-92832767
対局者全員天鳳位という訳の分からない卓。
http://tenhou.net/0/?log=2010122914gm-00b9-0000-8bae69e9
徹底して2確しないくうたさん。その先に待ち受けるものは・・・?
http://tenhou.net/0/?log=2010092414gm-00b9-0000-6c91abe6
珍しく差し込みしたケース。意図的な差し込みをした牌譜は本当に珍しい。
http://tenhou.net/0/?log=2010090220gm-00b9-0000-44008b5c
高段位対決。くうたさんの回し打ちがいつも以上に気合が入って見える。
http://tenhou.net/0/?log=2010061218gm-00b9-0000-98a36d98
天鳳位2人と十段対決。西場までもつれる接戦。
http://tenhou.net/0/?log=2010061216gm-00b9-0000-92fcfd18
何度も回線落ちするが、西場まで粘る。回線落ちからの国士テンパイは奇跡。
http://tenhou.net/0/?log=2010051511gm-00b9-0000-b14cb7cd
オーラスまで圧倒的に押し込まれてからの逆転劇。
http://tenhou.net/0/?log=2010011712gm-00b9-0000-9b606d8c
トビ寸前からの逆転トップ。南2局は時間切れか謎が多い。
http://tenhou.net/0/?log=2010011016gm-00b9-0000-a256c987
トップへのこだわりが見える対局。
http://tenhou.net/0/?log=2010010823gm-00b9-0000-7bb3ea7b
四暗刻のシャンテンからラス確みたいなリーチを放ってラス回避をして行く・・・カンの恐さが分かる牌譜。
http://tenhou.net/0/?log=2010010322gm-00b9-0000-863e57d3
圧倒的有利な状況から凄まじい集中砲火を浴びる。
http://tenhou.net/0/?log=2010010217gm-00b9-0000-d4c90214
親倍放銃から始まる辛い展開だが・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009122908gm-00b9-0000-01ba020d
オーラスでの一気マクリ。
http://tenhou.net/0/?log=2009121914gm-00b9-0000-601e1993
くうたさんがトップになるように牌山が積まれているとしか思えない・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009121521gm-00b9-0000-c922c614
苦しい展開が続くが、なんとか西入まで持って行く。
http://tenhou.net/0/?log=2009121520gm-00b9-0000-2fe59c08
かなり長い戦い。死闘の果てに・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009120617gm-00b9-0000-a550e45d
三麻では珍しい接戦が続く対局。アガらないとラス、振ってもラスの緊張が続く・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009120616gm-00b9-0000-e96dbb03
他の二人に一度もアガらせず、アガリ続けて八連荘をキメられている珍しい牌譜。(くうたさんは2着)
http://tenhou.net/0/?log=2009111411gm-00b9-0000-1f26e6a7
凄い鳴き判断や待ち選択でトップを奪って行く・・・。
http://tenhou.net/0/?log=2009110119gm-00b9-0000-66e31ddc
南2局トビ寸前で2人リーチ・・・絶体絶命の状況から巻き返して行く・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009103021gm-00b9-0000-dbd6ac86
珍しく圧倒的有利な状況から追い上げられる展開。三麻は守りに入った時ほど難しい・・・
http://tenhou.net/0/?log=2009102819gm-00b9-0000-2315342c
ラス目に落ちてのオーラス、西入狙いの仕掛けでトップをマクって行く。
http://tenhou.net/0/?log=2009101423gm-00b9-0000-23897865
ラス回避への執念。三倍満まで視野に入れた選択の結果は・・・?
http://tenhou.net/0/?log=2011010814gm-00b9-0000-cd2455f2
MaxRate。レート2600という神の領域に足を踏み入れようとした結果は・・・
他にも面白い牌譜はたくさんあるので、ぜひ自分の目で見つけてみて下さい。
最後に改めて・・・
くうたさんの牌譜は、2000戦以上見ても全く飽きませんでした。
(個人的には天鳳三麻よりはリアル三麻の参考にさせてもらった部分が多かったように思います。)
くうたさんの打牌は謎が多い場合がよくありますが、深く検証してその答えに辿り着いた時は「こういう視点で考えていたのか・・・」と感嘆させられてしまいます。
そんな素晴らしい牌譜をたくさん残して下さったくうたさんに感謝し、研究資料を終わりにしたいと思います。
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